津液の不調によって起こる症状を見ていきましょう。津液の主な不調には、内乾、内湿、湿熱の3つがあります。
内乾
津液の不足によって体内が乾燥した状態
栄養不足や消化吸収の不良 熱邪の侵入などが原因
肌、口の乾燥、関節の異常 ほてりやかゆみなど
原因に応じた治療が中心
ほてりやかゆみが起こる原因を少し細く説明すると、津液が陰の性質のため津液が減少するため、陽が強くなり熱が起こると考えられます。
内湿
津液が部分的に過剰に分泌された状態
部位によって原因が異なるが、津液の運行失調が主因
浮腫、腹水が溜まって食欲不振、めまいや体の怠さなど
余分な水分の押し出す利水治療が中心
湿熱
湿が熱を帯びた状態
長期的な湿の継続、また外邪の侵入などが原因
暑がりや汗かき、顔の吹き出物、口の乾燥など 黄色い痰が出る
熱を治療する清熱法と、利水治療を併用する
津液が原因となる症状は口内に影響が出ることも多いです。また、湿が腹中に及ぶと痰湿という状態になって更に悪化することもあり、症状は多岐にわたります。それぞれで症状がかなり変わるので、診断はしやすい代わりに覚えるのは難しいので、最初のうちは症状を見て津液の異常を推測できるぐらいで十分だと思います。