木戸 晴飛(晴翔)

本作の主人公 出身は日本だが父親の死をきっかけに一次的に中国で生活していたことがある。そのため日本語と中国語が話せる。 中学時代にはバスケ部のレギュラーとして活躍したが、最後の大会は靱帯損傷を理由に欠場。 将来の夢などはなく、周りに人と楽しく過ごすことが何より大切だった。しかしいじめをきっかけに不登校になりゲームの中でしか生活できなくなる。 好物は辛いものとお肉。カップ麺は安いので大量に箱買いしてストックしてた。料理は最低限のことしかできず、揚げ物

二話目

涙が枯れて涙痕だけになってから、コンビニをぐるぐる回ってお昼ご飯を探した。今日のお財布には142円しかない。なるべく栄養のあるものが食べたいけど、ちょうどいいものがなかなか見つからない。 結局見切り品コーナーに置かれていたチョコのお菓子と塩結びだけを買って外に出た。まだ晴れやかな空はどこまでも続いている。ふっと、名前の通り空を飛べたらなんて思ってしまった。 きっと彼らが歩いた後であろう道を追いかける。俊も歩いたんだなと思うと、それだけで気持ちが

二話目

「相手フェニックス、ロー」 ヘッドセットのマイクにいらだちを隠した声で戦況を告げる。自分の不甲斐なさも勝てないことへのストレスも手元の水で飲み干す。 昨日の約束を果たすために、久しぶりにパソコンデスクの前に座りオンラインゲームを潜っている。しかも通話ありで。 「OK 残り倒してくる」 冷淡な俊君の声がまるでゲームのキャラクターがしゃべっているかのように聞こえる。多分ここも俊君なら勝ってくれるだろうと思って、少し画面から目をそらす。 昨日はあの後家に帰っ

肝の機能

肝の基本機能は造血作用、疏泄作用です。古代中国人の思想的には蔵血のほうが優先されますが、現代の中医学的には疏泄の法を重要視されることもあります。ただ東洋医学の潮流的には、肝が血を蓄え、経脈の帰結の流量を調節していると考えるのが基本です。ちなみにここで人体の十二経脈は実際に中国に存在する河川と対応させているのでややこじつけ的な部分が存在しています。この十二経脈を調節する臓腑として肝が存在します。「人臥せば血は肝に帰す」と言われるように、就寝中

気の作用

気は目に見えないエネルギーそのものであると考えられています。古代中国思想では気が変化して万物を想像すると考えられ、気が人体をつくっているとされています。基本的にはエネルギーの塊であるということだけ覚えていれば十分です。 気は精気、水穀の精微、先天の精のどれかから作られます。精気は呼吸の空気、水穀の精微は食事、先天の精は両親から受け継いだものです。そして、気は基本的に腎に蓄えられています。 気には主に5つの役割があるとされます。 推動 血や津液を動か