答えてくれる三角比

次の日も、私はいつも通りオイラー部の部室に入り浸っていた。昨日のホワイトボードを眺めながら、きょう開設する内容を考えている。まあ、雅君が今日も来てくれることが前提なんだけれどね。そうだなぁ。今日やるんだったら… ガラガラ 「失礼します」 この声は、 「また来てくれたんだね。また適当に座っていいよ」 昨日来てくれた結城 雅君に違いない。丁度考え事をしている最中に入ってきたから、適当な扱いしかできなかったけど、昨日もあってるし大丈夫かな。さて

六話目

はっと目が覚めた。食卓の椅子に座ったまま寝ていたらしい。机の上に置かれたスマホを手に取って時間を確認すると、午前五時半を示している。もう朝の支度をする時間だ。 結局、昨日の午前一時ぐらいまでお母さんに電話をかけていたけどつながらなかった。留守番電話に伝言残したし、メッセージを送ったけど一向に返事はなかった。それでも焦燥間で電話をかけていたけど、いつの間にか眠気に襲われていたらしい。 いつもの癖のように惰性で学校の支度をする。ついでにお母さんに電

六話目

コオロギの声すら聞こえなくなった秋の夜更け。学生にとっては課題に追われる時間だ。私も例になく椅子に座って美雪から出された課題を何とか片付けていた。 時計を見ると8:55。今日の勉強会まであと五分しかない。のんきに家に帰ってきてから、余っていたカップ焼きそばを食べながら俊とメッセージをしていた自分を後悔する。残された課題は少し苦手な現代社会の問題集。四択問題を適当に選ぶ。 何とかすべての問題に目を通し終えると、スマホに通知が入った。確認すると、美

脾の作用

脾のいちばん重要なことは、脾は西洋医学的な脾臓とは異なっていることです。西洋医学的な脾臓はあまり有名な臓器ではないですが、赤血球の生産などに関わっている器官です。しかし、東洋医学的な脾は西洋医学で言うところの膵臓に位置するもので、消化吸収などに関わっています。ちなみに、この様に西洋医学と東洋医学で脾が異なるようになったきっかけは、杉田玄白らがターヘルアナトミアを翻訳したときに、脾という漢字はは下卑たように見えるという理由で膵臓と訳を変えたこ

六話目

「本当に道子の言う通り来てたんだ。しかも男まで連れて、いいご身分なこと」 スライムのようにねばねばとした声。独特の気取った口調。そして私に何度も言った嫌味。そして、いつものようにつれられた三人の子分。それらすべてが、目の前にいる人間の正体をより明確にする。 「私がかわいがってあげてたら、いつの間にか学校に来なくなるなんてね。でも道子が見つけたって言われたときはうれしかったのよ。だってまたかわいがれるんだもの。」 「…燈子&helli