第4話

「なんとか野恵たちと遊べそうだよ。」 私が昨日、両親と相談した話を告げると、野恵は私の腕を小突いた。 「言われなくても遊ぶっての。そういえば、例の黒瀬さんはどうなの?」 野恵の顔にどことなく引っかかる笑顔が浮かぶ。つられて恵美も笑い、私もそれに合わせて笑顔になる。 「なんというか、見た目通りって感じだったよ。薄幸な感じ。」 クラスの隅にいる黒瀬さんの顔を見ながら、一昨日のことを思い出す。完全に私たちのお遊び感覚で始まった家庭教師と生徒の関係は、あの日

キャラ紹介について

ここでは本作に登場したキャラについて語り切れなかった内容を紹介します。一部キャラ(晴翔,美雪,桃花)にはキャラのイメージ画像がありますが、AIで作ったものなので完全にはイメージ通りにはなっていないのでご容赦ください。 書けなかったキャラの名前や裏設定が結構あるので、本作が好きになった方は是非読んでみてください。

一話目

12月も中旬になって、息が白く霜が降りるようになった。去年のこの時期は必死で勉強机に向かっていたんだろうなぁ。まさか一年後の私が六時台に部活の練習試合で他校の正門前に集合するなんて思っていなかっただろう。 「冬なのになんでこんな朝早くから集合なんだろうね」 「まあ、二週間後に試合だから仕方ないさ。」 部活の遠征だからそれぞれ思い思いの防寒具に身を包んでいる。私はジャージに裏起毛のパーカーを重ね着して、マフラーに身を包んでいる。俊は極度の寒がりなの

一話目

秋冬は学生にとっては少し物足りない季節かもしれない。文化祭や体育祭といった大きな行事が終わってしまうと、新学年になるまで特に何もない。教員は口をそろえて勉強しろとしか言わないつまらない季節。 しかし、これを逆手に取ったかのように部活が忙しくなるのもこの時期だったりする。 「これからは12月末の冬季選手権大会に向けて、練習試合などが増えるから、けがをしないように。」 人間ストーブのように熱血漢の顧問が部員に激を入れる。もうジャージを着てもいいような